2012年3月1日木曜日

どのように給与の仕事を描くん。

竹中恭子オフィシャルサイト/イラストレーターになりたい方へ

イラストレーターQ&A

イラストレーターになりたいけど、何をどうすればいいの?どうやって職業につくの?
そんな質問があまりにも多いので、私の知っている範囲でお答えします。

イラストレーターになるにはどうすればよいのですか?

イラストレーターは名乗れば誰でもなれます。(笑)
問題は仕事と呼べるような注文がとれるかどうか、だと思います。

例えば・・・私は小学校2年の時に新聞係の同級生に学級新聞のイラストを依頼されたのですが、これってある意味では初仕事といえるかもしれません。でも報酬という点ではどうかな。校外に出すような印刷物に描くイラストで、学校から図書券もらえたりしたら、より仕事っぽかったかもしれませんが、たしかお菓子をもらっただけだったような。(笑)

それから短大卒業後、あるメーカーに就職して受付嬢をしていた頃、企画部の人が来て「今度こういうマシンを製造するんだけど、デザイナーに出すための下絵が欲しい。描いてくれないか」と頼まれたこともありますねえ。しかしこのときもお夕食をご馳走になっただけだったような。(笑)

じゃあ、美大を卒業してからはどうか、というとそれもどうってことありません。デザイン科ならとにかく、油絵科ですし。卒業したからといってすぐに注文が舞い込むものでもありませんでした。他のフリーの人の話を聞いてもやはり最初から職業として成り立っていたわけではなくてだんだんに「仕事っぽい依頼」が舞い込むようになり、職業として成り立つようになってきて・・、というのが真相です。

下手ですが、絵を描くことが大好きです。イラストレーターになれるでしょうか?

きっと大丈夫ですよー。好き、ということは一生懸命そればかりする、ということですから誰でも自然にうまくなります。もともと絵の好きな子は小さい時から沢山の量を描いていますし、技術も年月に従ってどんどん向上するはずです。

人間の能力なんてたかが決まっているのです。けっきょくはそれにかける年月や努力の賜物。人より努力している人がどうしたって秀でてくるのだ〜。がんばりましょう。

問題はこれも仕事と呼べるような注文がとれるかどうか。それには営業力という別の才能が要るので、自信のない人はそういう営業力のある人と組む(イラストレーターコーディネーターというそれ専門の人に依頼する方法もあります)もしくは絵を描く仕事がもらえるような会社に勤める、など色々なやり方があります。

会社をやめてフリーのイラストレーターになりたいのですが。

フリーの仕事で食べていくのはとっても大変です。「カメラマンとイラストレーターは掃いて捨てるほどいる」と言われる世界ですから、その中で仕事を獲得していくにはかなりの努力が要ります。せっかくクライアントと懇意になって仕事をつかんでも今までの担当者が異動してしまうとはずされてしまうこともあるし、約束の原稿料をもらえなくて泣き寝入りなんてこともあるし。

でも、もちろん自由業ならではの良さもあります。平日の昼間からのんびりワインで食事取材なんてこともあるし、思い立った瞬間に仲間と取材旅行に出たりなんてことも工夫しだいで可能です。通勤地獄がなくなっただけでもフリーになった価値がある、と豪語する同業者も多いしね。(笑)

私の場合たまたま夫がリストラにあった時に無我夢中で開業してしまいましたが、本当は就職率の良い専門学校を出て、デザイン会社なりに勤めて実績を積んでからフリーで独立するほうが楽だと思います。まず実績を積む。これはどんなに自分の創作の世界を極めたい人でも、イラストレーターという職業で立つためにはかなり重要なポイントになると思います。

地方に住んでいます。都内在住でなくてもイラストレーターになれますか?

なれると思います。でもフリーのイラストレーターの場合、地方在住というのがかなりのハンデになることは確かです。と、いうのも、いくらデータ送信などの通信手段が発達したとはいえ、細かいことは実際に会って打ち合わることが出来る人でないと仕事をとれないケースがとても多いからです。

私の友人は、神奈川在住でしたが、ある出版社の仕事がとりたいがために、その出版社のすぐ裏に引越してしまいました。極端な話ではありますが、似たケースは多いです。東京23区在住で呼べばすぐに飛んできてくれるイラストレーターでないと、という会社も実在しますし、イラストレーターは絵のよしあしより携帯にかけてつかまる順に仕事を出すという担当者もいます。

でもだからといってクライアントの近くに住居を構えて仕事をとるには、都会は生活費が高すぎます。ほどほどに便利なところに住んで呼ばれたらすぐに飛んでいくような信頼関係を築くのが現実的かもしれません。

とても食えないと聞きました、収入はどのくらいですか?

年収はピンキリですが、私が知っている人は年収200万くらいが多いかな。携帯を鳴らしっぱなしで仕事を取っても年収400万までなかなかいかないと言われています。
当然、副業を持っていたり、バイトに明け暮れていたりするケースは多いです。


公式の失業率は何ですか

ただし、出版と広告の世界は5倍くらい単価が違うと言われていますので、広告代理店勤務のイラストレーターとなるともっと収入は良いと思います。デザイン事務所勤務のイラストレターも給与生活者になるのでかなり事情が違うでしょう。

もちろん企業と直接ライセンス契約を結ぶような大家になってしまえば、フリーでも高収入は可能です。 えっ?そういう有名なイラストレーターになるためにはどうすればいいかって? あたしが知りたいぞー。(笑)

開業届や税金の申告は必要ですか?

開業届は別になくても出来ますが、税金の申告はした方がいいと思います。確定申告で還付金が戻ってくることが多いですし、世間に対する信用にもなります。 今は良い確定申告用のソフトが出ているので、暇を見てせっせと領収書をもらい、明細を打ち込んでおくことです。そうすれば3月になってあわてなくてすみます。

ただしそんな低い収入証明は公表しないほうがいいという意見もあります。(笑)というのもライターやイラストレーターなどの文筆業はほとんどの人がマイナス申告。せっかく借りたいと思った出物の物件を納税証明が出せなかったばっかりに逃したり、カードをもてなかったりということもよくあります。会社勤めの人だって、いつその会社がつぶれるかリストラになるかわからない時代なのに、世間はまだまだ自由業にキビシイ。

7.どこにどのように 売り込めばいいのか具体的に教えてください。

それはどんな仕事をしたいか、によると思います。何がなんでも有名週刊誌の絵が描きたいという人もいるでしょうし、お金になりさえすれば何でもいいといいう人もいるでしょう。ただ、順番として、いきなり有名誌の仕事をとるのは無理だと思います。

最初は地域のミニコミ誌のカット絵。次は無料配布の広告誌のイラスト、連載のコラムの似顔絵。そのうちに専門誌の図解イラスト、やがては全国紙のイラスト、なんて風に壁を這い上がるかのようにじょじょに仕事の質を上げていきます。それには今きた仕事をしっかり努め、「このイラストレーターに頼んでよかった」と思われることが大切。

でもそれだけではダメなの。そうして築いた仕事の信用を背景に次の営業先を開拓してサンプル持って売り込みにまわる根性が要ります。何?はずかしい?そんなことないって。すぐに慣れるから。(笑)

絵描きはもともと自分の絵が好きなので、それを人に見せるのは大好き。カラーコピーでもいいし、原画のファイルでもいいし、きちんと日付や媒体先を書いてタイトル付けし、とじたものをふだんから作っておき持ち歩くようにするといざ仕事の話が出た時に便利です。私なんか、名刺交換の時もじつは作品ファイル隠し持ってるし、宴席でも受け入れてもらえそうな時と場所にもよりますが、余興に皆の席をまわって「こんな仕事してま〜す」なんてやってます。(笑)

何?はずかしい?そんなことない、ない。退屈している人にはよい余興となり、結果人助けにもなる。(笑)でもやりすぎるとヒンシュクを買うので気をつけてください。

一番オーソドックスでさりげない営業は名刺自分の絵を刷り込み、渡しながら「○○誌に描いた時の絵です」とアピールすることでしょうか。

原稿料はどのように決まるのですか?

その媒体によって違います。例えば雑誌の場合、何文字でいくら、と稿料が決められていて、イラスト料はその何文字分とか。もしくはページ単価が決められていて、絵は紙面の何分の一の大きさだからいくら、とか大きさで決めるところもあります。

あと、作家別にランク表があったり(有名な先生の絵は当然高いの。)表紙は5万円で中扉の絵は2万5千円で、文章の隙間に突っ込むカットは7千円とかページ構成別に分かれていることもあります。

単行本のカットだと1点いくらではなしに担当編集者さんと相談で、1冊分(だいたい20点くらいが多い)でまとめて7万くらいでどうですか?なんて言われることもあります。そういうときは交渉しだいかな。

交通費やそのニンク、打ち合わせに要する経費がかかるので、あまりに安い原稿料の時は「この原稿料では申し訳ないのでメールと電話でのやり取りで打ち合わせは結構ですから」と先方から言われたり、源泉分を予め上乗せるとかの便宜を図ってもらい、端数を切り上げていただけたり振込み手数料を先方に払っていただいたりもあります。手数料の先方負担はとても多いです。なぜならイラスト料そのものがもともと安いので手数料を引くと余計金額が低くなってしまうからいくらなんでも個人のイラストレーターさんには気の毒ということで、払う会社がほとんどだからです。(笑)

でもそういう安い仕事ばかりではありません。1点10万円以上の仕事も存在します。でもそういう時も先方に手数料負担してもらったけな。ま、相手先しだいということでしょう。(笑)


どのように私は自分の空き時間に余分なお金を稼ぐことができる

「原稿料はどのくらいでしょう」と逆に相手に聞かれたら「私の原稿料はこのくらいです」と答えるよりも「結構ですよ、そちらの予算に合わせますよ」とやんわり答えておくと感じがいいみたいです。どこの媒体にも予算がありますからね。現物支給なんてこともありますよ。友人が野菜ジュースのパッケージの仕事をしたのですが、そのメーカーさんからの原稿料はジュース3年分だったそうです。
また、「こうした場合、他社さんは一体おいくらぐらいなんでしょう」とまで聞かれたら、正直に「以前○○誌さんで同じ大きさの仕事をさせていただいた時は単価○○でしたけど」などとある程度の目安を言ってあげると親切だと思います。

マンガ家のアシスタントになるにはどうすればよいですか

プロのマンガ家さんのアシスタントはかなり技術力が要ります。それ専門の職業の人もいるくらいですから。でも、売れっ子マンガ家のアシスタントを臨時で若手マンガ家がつとめることもありますし、マンガを出している出版社に原稿を持ち込んだことをきっかけに、採用されることもあります。マンガの場合、とにかく頑張って賞をとるか直接売り込むかしましょう。

ただし、収入はほとんどありませんし、いざ締め切り前ともなるとバイトにも行けないため、時間とお金に不自由します。実家の親にパラサイトしながらとか、ひとり立ちできるまではなんらかの援助が必要だと思います。

ゲームのキャラクターを創る人になりたいです。どうすればいいですか?

ゲームクリエーター募集、という求人に応募することです。(笑)コンクールもあるし、どんどん挑戦するとよいでしょう。自分のサイトを立ち上げてそこで宣伝する、自分のキャラを印刷物にして売る、など今はゲリラ的な方法もあります。

キャラクターデザイナーも同じです。ただし、日本の会社はほとんど個人のクリエーターと契約せず、会社所属のデザイナーにやらせるところがほとんど。そういう会社にいったん就職して実績を積んでから独立したほうがもしかしたら早いかもしれません。

個展をして絵を販売したいのですが、どのようにすればよいですか

二通りの方法があります。ひとつは貸し画廊を借りて展覧会をする方法。会場費や案内葉書の印刷代を支払って、自分の絵を飾ります。お店番(会場に誰もいないというわけにはいかないので)もこちらでします。わかりやすく言うと素人の発表会方式です。一人よりグループでしたほうが集客数もあるし、経費の負担額も少なくて済むのでこれをする人はとても多いです。

画廊によっては、喫茶店や公共ロビーなど場所代が無料のところもありますが画廊の場合は、絵が売れた場合の絵の値段の何割かを画廊に支払う・・と規定があり、その分の経費を見込まなければなりません。額装は以外とお金がかかるので額縁代と画廊への支払いを差し引くと利益がほとんど残らないというケースもあります。だからといってそんなに高い金額を値つけるわけにもいかないでしょうから、この場合は仕事というより趣味と思ったほうが良いと思います。

もうひとつは、画廊の招待での出品です。職業絵描きの場合は、ほとんどこれ。その作家にある程度の世間感の評価があり、作品が市場で流通していることが条件になります。でも有名画家の作品だからといって常に高額な値段がつくわけではなく、時代によって評価が分かれたりします。また、無名の作家でも顧客がいて以外と高い値段がついていたりするところがこの世界の不思議なところ。買う人さえいれば、値段がつくという感じです。ありがたいことですね。

後者はあくまでも画廊の企画展なので、会場費はとられませんし、画廊によっては案内葉書の印刷や作品カタログの印刷もしてくれます。そのへんの待遇もその画廊(画商さん)がどのくらいその作家を評価しているか、によるでしょう。

仕事を辞めて、イラストレーターを目指そうと決めました。独学で勉強していたのですが、自分のやり方に限界を感じてきました。そこでプロのイラストレーターのアシスタントとして働く事が出来たら、と思っています。アシスタントとして勉強させて頂ける様な方は、いらっしゃいませんでしょうか?

アシスタントの仕事をしたい。そういう人からの質問はとても多いです。竹中恭子のアシスタントに雇ってもらえないか、という質問もよくきます。みなさんがあげる理由は大きく分けて二つ。「独学では限界を感じて」「あまりにお金がなくて」この二つです。

つまりアシスタントになれば「勉強しながら」「お金が入る」と思っている、ということですよね。
と、いうことはプロのイラストレーターのアシスタントは収入を得ながら絵の勉強もできる職業か。という疑問が生じると思います。

その答えは、残念ながらNOです。
フリーのイラストレーターの平均年収は正直お安い。副業がなければとてもやってはいけません。


ジョブの男性が行う

それは単価を考えればよくワカル。1回100万円単位のお金を払ってもらえるような仕事なら、もしかしたら部分的に人に頼んだり、事務所にかかる経費を差し引いてもある程度儲けが出るかもしれない。
でも10万の仕事だったら?打ち合わせ経費(交通費やその分かかる時間給)や事務所経費(光熱費や通信費)や材料費(画材など)を差し引いてやっとという感じでしょ。

じゃあ、1〜2万単位の仕事でしかも何度も打ち合わせがあって、やり直しさせられて・・・となるとどうでしょうか。時給500円を切ることだってあるんじゃないかな。そういう仕事も数こなして何とか食べているのがこのギョウカイ。自分が食べるだけでやっと。とてもバイトは雇えませんよね。

ではものすごく有名な高収入の先生だったらどうか、ということになると思いますが、そういう人にただで習えるわけがない。何とか学院などに通って、そこに講師料を払って教えていただくことになるのでは。

と、いうわけでイラストレーターになりたい、しかもお金がないのであれば、むしろ貧乏業種であるイラストレーターに雇われるなんて非現実的なこと考えちゃダメ。確実に金額が入りそうな他の副業で生活費を稼ぎながらお金のかからない勉強法で頑張って勉強するしかない。ということです。

厳しいけれどこれが現実。ファイト!

独学でずっと絵を描いています。全国規模の公募展に入賞歴があり、技術的には自信がありますが、なかなか仕事を発注してもらえるところまでいきません。「腕はいいんだけどねえ」と言われて断られてしまうことが多いです。先日友人に「お前の絵はたぶん使いにくいんじゃないかな」と言われてショックを受けました。どうしたらよいでしょうか?

作品を拝見したことがないのでハッキリしたことは申せませんが(だからと言って送ってきたりしないでね。迷惑だからさ〜)クライアントの立場から言うと、確かに絵には「使いにくい絵」と「使いやすい絵」とがあります。この質問者さんの絵は使いにくい絵なのかもしれません。

では、使いにくい絵はどんな絵か、というと。
それは「加工しにくい絵」です。イラストレーションは絵単体で売買される絵画と違い、印刷物に仕上がって発行されてはじめて商品として成り立つもの。だから「編集(加工)しにくい」「印刷しにくい」絵イコール使いにくい絵というわけです。

今はイラストレーターにわざわざ頼まなくても、編集を頼んだデザイナーなどにそれらしく加工してもらってイラストを済ませてしまうケースがよくあります。さらには印刷屋さんにレイアウトも含めてイラストごと発注してしまう!なんてこともあります。

どうしてそうなるかというと

企画→編集会議→イラストレーター探し→イラストレーターの選定→レイアウト決め→打ち合わせ→発注→初稿入稿→校正などの手直し→最終入稿→印刷

これよりも

企画→編集会議→印刷会社の選定→打ち合わせ→発注→初稿入稿→校正などの手直し→最終入稿→印刷

このほうが簡単でしょ?それでなくても編集部は絵だけではなく文章をライターに、デザインをデザイナーに(レイアウトはレイアウターに)頼まないといけないから何かと忙しい。外注するということは外注先に発注したり打ち合わせしたり直しを頼んだり色々な仕事が発生します。そこへんを込みで全部印刷屋や編プロに任せてしまうことが出来たらこんなに楽なことはありませんから。

「どうしてもこういうテイストこだわりたいから、こんな感じの絵を描くイラストレーターに頼みたい。そういうイラストレーターを探すところから始めよう」なんて丁寧な作り方をする印刷物はどんどん減って、「予算ないし。絵はありもの(無料にネットなどに出回っている絵)でいいや。印刷所でデータを加工して適当に作ってもらって」みたいな印刷物ばかりどんどん増えているのが今の出版業界なのです。

そういう情勢の中で自分の絵を使ってもらうためには何をすればよいか。答えは印刷物の中にあります。お金をもらえる仕事の絵というのは、広告だったり雑誌だったり新聞だったりネットだったり媒体はさまざまですが、商業印刷物です。商業印刷物をじっと眺めてみましょう。どんな絵ですか?絵画的な絵はとても少ないでしょう?

例えば人物だけ取り出して背景は季節ごとに取り替えたいと思ったときに、人物が背景に溶け込むように描いてあって、画面の端まで細かく仕上げてある絵画的なイラストだと、切り抜いて使うのはとても使いにくいですよね。輪郭線が途切れているのもデジタル加工で色を流し込むときにとても不便です。

つまり加工しやすい絵は「データ化されている」のは勿論のこと、「グラデーションが少ない」「輪郭がかすれずハッキリしている」さらに「画面の端で途切れていない」絵なのです。
だから絵画的な濃淡の美しいイラストよりもくっきりした色のキャラクターやパッキリと記号化された図のようなイラストがもてはやされ、そういう絵ばかり世の中にあふれているというわけ。


世の中にいっぱいあるということはそれだけニーズがあるということです。仕事が欲しければそうしたテイストを学び、作品に生かすとよいと思われます。
ただし、デジタル方面はCGによるチョー細密描写など、技術的に果てしなく上手な!同業者がたくさんいて勝負にならないことが多い。むしろアナログの世界のテイストで、デジタル処理しやすい絵を目指したほうが仕事は得やすいのではないかしら。

アナログな絵の需要が減っているわけではありません。逆にCGでは出せない温かみや手作り感のある絵が受けたりもしています。が、非常に少ないし予算的にはどんどん厳しくなっていますので、そのへんの対策もお忘れなく。
がんばるだよ〜。

私は、セミプロ・副業の絵描きになりたい大学生です。本業・プロとして食べていくのは難しいという現実もしっかり理解しており、国家資格を取るために勉強しています。家にインターネット環境がなく、必要なときはインターネットカフェを使います。極度のメカ音痴です。経済的に自立したらセミプロとして仕事をしたいです。どうすればセミプロの絵描きになれるでしょうか?

単に絵が好きで描き続けたいということであれば、趣味で描けばいいわけですよね。なのにあえて、セミプロの絵描きになりたい・・・という書き方をしているということは「絵を描いて収入を得たい」と考えていいかと思います。

絵を描いて収入を得るためには何が必要か。

ひとつは、
絵描きを名乗るということです。こういう絵描きがここにイテル!と知ってもらえなければ、決して仕事は舞い込んできません。友人知人の口コミの範囲だけで仕事したいというのなら別ですが、最低限名刺は必要でしょうし、仕事につながる人脈が多い場に出ていくことも必要でしょう。それから作品を見て「じゃあ、このイラストレーターの絵を使おう」という会社も多いですから、HPなど自分の絵や実績を手軽に見てもらえる、なんらかの仕組みも必要と思います。

ふたつめは、
打ち合わせや納品の手間に対してどれだけ便宜を図れるか、です。どんな会社でもそうですが、打ち合わせは人が出ていって、その時間を消費する(その間仕事は出来ない)わけで、一番ニンクがかかります。地方より首都圏に住んでいた方が有利なのは顔が見える関係をつくりやすいからですが、今はネットが発達して便利なので一回会って信頼関係を確認してしまえばそのあとは、ネット上のやり取りでも済み、最低限メールでのやり取りが出来ればハンディはほとんどないかと思います。問題なのは、データでの納品が出来るかどうか。

アナログの作家さんだから仕方ないと郵送で原画を送ってもOKな仕事先もないではありませんが、今のイラストはほとんどが電子納品です。画像をスキャンしてデータで納品出来るようにしておかないと、お金をもらうような仕事を取るのは難しいかと思われます。

みっつめは、
仕事に対する誠実さをもつということ。絵描きは自分の絵が大好きなので、絵に対してはとても誠実な人が多いのですが、仕事に対して誠実かどうかというとちょっと違ったりします。

自分がこだわりたい構図を通そうとしたり、思いつきのアイデアを急に言い出したり。何度も打ち合わせてやっと大勢の合意を得てきたのに、そんなことをされたら困ってしまいますよね。イラストレーターを替えろという話になりかねません。

イラストは創作絵画ではありません。依頼仕事での絵のことをさすので、あくまで依頼主の依頼に沿って絵を仕上げるのが基本。その厳しい枠の中でも、豊かな個性と力量を感じさせるのがプロというものです。

さて。
お気づきと思いますが、このみっつの条件の中には肝心の絵の技量は入っていません。

絵はどうでもいいの?
いや、いいわけないです。でもそれは絵描きだったらあって当たり前のもの。デッサン力のある人はセミプロにもプロにも素人にも本当に多くいます。ただ、それだけでは仕事(お金をもらえる)にはならないの。

「どんな作品を描いているのか、どのくらいの実績があるのか、すぐに見ることができる」(名刺にURLを載せておけばその人が会社に戻ったとき、『今度の仕事にこのイラストレーターを使いたいんだけれどどうだろうか』と社内で画面を見ながら検討することが可能です)「メールなど先方が助かる方法で打ち合わせや納品ができる」「自分のこだわりを抑えて依頼主の要望に答えようという仕事の姿勢がある」

この三つが最低限必要だと私は思っています。と、いうことは。この方の場合、もしかしたらメカ音痴の克服がポイントになるかもしれませんね。

あなたがすでに絵の腕に自信があるとすれば、それをさらに磨きつつ、あとはここに載せたみっつの条件がクリアできれば、プロの道が開けるのではないでしょうか。そうしたらセミプロと言わずプロを名乗ってもいいんじゃないかな。

どうせイラストレーターはもうひとつ仕事ないと食っていけないこと多いんだし(違う人、失礼)、どっちが本業でもいいのでは。名刺を二つもって活躍すればいいと思いますよ。

がんばりましょ〜。



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