幸福の科学の学校建設を考える

手元に2000年10月7日第31刷の『太陽の法』と2011年1月17日改版第1刷の『太陽の法』がある。
2011年のものは「改版」となっているが、どこが改版されたのかという説明は本に書かれていない。
そこでざっと比べてどこが変わったのかを説明する。
もしかしたら、これは日本で初めての『太陽の法』改版解説なんじゃないだろうか。大したことでもなんでもないが。
細かなところでは、ひらがなの「なに」を漢字の「何」に変えたりしたり、行を詰めたりしているが、こんなことはどうでもいい。
大きな改訂は2つ。
ひとつは高橋信次に関する記述をバサッと切ったこと。
もうひとつは大川きょう子に関する記述を跡形なく消したこと。
具体的には以下の3カ所。
(1)高橋信次への共感と批判の端緒
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大川隆法が大学卒業前に高橋信次の著作を数日で読破し、高橋信次に共感したことや仏教哲学の思想性がないことに危惧したことなどがきれいになくなっている。
「著者(高橋信次)が心の問題を掘り下げようとしている点、宗教と科学を一致させようとしている点にある種の共感を持ちました」
「高橋信次が、日大工学部の電気学科に一時期在籍したことのあるエンジニアであったので、初歩の科学知識レベルで仏教解説をする点が、私としては納得がいかず.....」などの部分。
<旧版のp.347から9行分を削除>
(2)高橋信次の日蓮批判の批判や高橋信次亡き後のGLA批判
高橋信次が日蓮を批判し、死後600年も地獄に落ちていたかのように講演で述べたことがあるが、現在は反省を経て高級霊であることや高橋信次自身が霊示を送ってきたこと、そのなかには大川隆法が釈迦の再来であることなどが述べられていた。
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また、「霊道現象を中心としたGLA教団とは、原始釈迦教団を偽装した仙人教団であったということです」と超常現象の方法などを批判していた。
「霊力のみで人々を従わせようとする態度は、役行者的呪術支配であって、仏教の正統な信仰と伝道のスタイルに反するものです」というところもなくなった。
<旧版のp.351から10ページと1行分を削除>
なお、この部分の削除によって、大川隆法が「伝教(最澄)は現在地獄で修行中ですし....」という記述もなくなった。
これが幸福の科学学園関西校の建設予定地の隣にある比叡山の麓の坂本地域を配慮してかどうかはわからない。住民説明会では伝教大師を尊敬している地元感情を指摘する人もいたが...。
(3)きょう子との結婚のこと過去の縁
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「私自身も、88年春には、東大の英文科を卒業したばかりの、きょう子を妻として迎え、家庭が安定することによって、一層仕事に専念することができるようになりました。この結婚は、多くの人々の祝福をうけ、会の大発展の基礎となりました。また妻とは、アトランティスの時代にも、古代インカ帝国の時代にも、ギリシアの時代にも、夫婦の縁で結ばれていたことが判明しました。」
<旧版のp.368の以上の文章を削除>
改版の目的は、以下の3点だろう。
①影響を受けてコピーを多くしている高橋信次、GLAとのとの関係を隠すこと
②高橋信次の行っていた超常現象を「仏教の正統な信仰と伝道スタイルに反する」と批判すると、自分の霊言の方法を批判していることになるので言わないようにすること
③名誉毀損、離婚調停裁判にまでなってしまった大川きょう子の存在自体を消去すること
聞くところによると、教義はセミナーでも扱われ、信者は試験も受けていたようだ。
今回の教科書改訂で受験生は大きな迷惑を被ることになるんじゃないだろうか。これは円周率を「3.14」から「3」に変えたどころの問題じゃないと思う。
「妻とは、アトランティスの時代にも、古代インカ帝国の時代にも、ギリシアの時代にも、夫婦の縁で結ばれていた」なんて、気障な男が口説くときにしか言わないような恥ずかしいことを書くのがいけない。
でもきょう子さんのこと、文殊菩薩とかナイチンゲールとかアフロディーナの生まれ変わりなんて言っていたのになあ。それが今では名誉毀損、離婚調停裁判とはなあ。
しかし、信者には迷惑なんてことないか。
エル・カンターレが不動なら問題ないってことになるんだろう。
幸福の科学という宗教はなかなか信じられない教義をもっているとは思っていた。
その教義を自らの都合で変えるなんて、信者がよくついてくるなあ。
でも、それがカルトのカルトたるゆえんなのだろう。
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